イタリアマダムのアイコン

2011.04.07

マルニの服は、ディスプレイされているものを見ても、よくわからない。なんだか木綿の地味な、でもちょっと変わった柄の服、といった印象。しかし、ひとたび女のからだがそこに入ると、はっとするほど際立ってくる。一見、野原で花を摘む乙女が着たら似合いそうな印象のワンピースが、出るところは出て、引っ込むところは引っ込む、イタリア仕込みのグラ了フスなシルエットに変貌するのだ。それでいて素材の優しさや、ちょっと目本の着物にも通じる渋く凝った色や柄のひねり具合は、決して甘すぎ寸知的で、「少女の反骨精神」といったイメージだ。イタリアの「少女」だから官能的で、一筋縄ではいかない。⊇一歳、若返った!」これが、初めてマルニを着たときのわたしの感想だ。若返ったのに、若作りではない。あくまで大人としての若々しさをもらえた感じで、嬉しくなった。襟のシャープな深い開き、腰の丸みをきれいに見せるスカート、新鮮なグリーンやココア色。コットンとファー、本とプラスチックといった自在な素材の組み合わせや、抽象絵画を思わせる大振りのアクセサリーなど他にはないデザインが面白く、そういうアイディアの斬新さも若々しさを生み出している源と思う。決してわかりやすいファッションではないが、かえって飽きがこない。コンスエロさんもまた、新しいイタリアマダムのアイコンのような女性で、年齢を感じさせない可憐さと、育ちのよさからくる、ゆったりとした洗練を身につけていて憧れる女性のひとりだ。日本には「可愛い大人」は増えてきたが、「大人の可愛らしさ」をもつ女性はまだまだ少数。しかしその共存は可能だと、コンスエロさんを見ていて思う。マルニの服は、流行とは完全に一線を画しているから、気に入ったら半永久的に着ることができる。なのに毎シしスン新しいアイディアがいっぱい登場する。ブランドとしての「ベーシック」がしっかりありながら、変化していく。だから古びない。自分のスタイルもそうありたいものなのだが。