カラーダイヤモンドの多くは天然の色ではなく、ブルーダイヤの90パーセント、ピンクの小粒ダイヤの50パーセント以上が人工処理された色なのです。色処理の技術が進んだ現在、処理されたカラーダイヤも、あくまで美しさを追求するために、科学的手段が講じられたものとして市民権が与えられてもよいと思います。色処理ダイヤの需要があり、取引が成立している限り人工色のものを一概に否定することはできません。六十歳をすぎた私の家内でも、眉毛を刺青にする計画を立てたり、美容外科で頬の肉を落とそうかなどと、ぎょっとするようなことを言いますから、綺麗にするための処理は認めざるを得ないのでしょう。しかし、薄汚れた茶色のダイヤをレーザーで色抜きしたり、ダイヤの亀裂に特殊ガラスを注入して亀裂を隠したり、ダイヤ内部の不純物をレーザー処理で取ってしまうような営利目的で行われる粉飾は容認するべきではありません。こうした詐欺的な「整形」と、魅力を引き出すためのお化粧のような細工は区別すべきですし、そのためにも業界は情報をオープンにしたほうがいいのです。布にくるんで長い時間放置しておくと、エメラルドの色は油とともに布に惨みだしてしまうのです。しかも、色がきれいに抜け落ちないため、油漬けする前よりも汚い状態になってしまうのですから、とんでもないことです。