メディアの時代、うたが混ざるのに「人」が混ざることは必ずしも必要でなくなりました。(Automatic)が響く部屋。そこはエレクトロニックなうたの増蝸です。「体中が熱くなってくる1つ」「パラダイスにいるみたい1つ」のあとに広がるエコー。バックーコーラスにもエコーが利きまくっています。ドラムスが腰にきて、ベースが胸にきて、ニッポンを引きずらないブラックーコンテンポラリーな日本語が切なく吐き出され、それ全体がヨーロピアンとはもはや言えないハーモニーに甘くつつまれる。
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これが、ほとんどオートマティックに〈快〉なのです。腰も胸も喉も脳もみんな包み込むこの〈快〉から弾き出されるものがあるとしたら、それは〈腹〉でしょうか。美空ひばりが声をふるうとき、都はるみがこぶしを回すとき、彼女たちの声は聞く人の腹に収まりました。腹は人の心の根っこです。本音が響くところです。イメージがすべてを取り仕切り、身体が快楽にさらわれそうになるときに、そのウソっぽさを感じるところです。(Automatic)流の快感が広がる一方で、(だんご3兄弟)という歌が、日本全土に伝染していきました。ここに植木等において観察したのと同じ構図が見える、ということもできるでしょう。「だんご」とは、J−POP的気どりを一掃する「てやんでえ」であると。